資材価格の高騰と深刻な労働力不足によって、開幕まで2年を切った2025年大阪・関西万国博覧会の準備が大幅に遅れている。

Soaring material prices and acute labor shortages are substantially delaying preparations for the 2025 Osaka-Kansai Expo, due to open in less than two years.

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1995年当時、私は大阪港駅のそばに建つマンションに住まいしていて阪神淡路大震災を体験しました。数秒間の横揺れに続いて下から上へと突き上げるような強烈な衝撃に本棚や食器棚が倒れ、すんでのところで下敷きになるところでした。

幸いにケガもなく倒れた家具の隙間から何とか這い出して窓の外を見た時、「うわあ、水道管が破裂してるわ」と声をあげたことを思い出します。遠く神戸の街から煙が上がるのを見てもっと大変なことが起こっていると知ったのはもう少し後のことです。その後のことは多く方がご存じの通り。あらためて被災されて亡くなられた方のご冥福をお祈りするとともに、ご遺族に心よりお悔やみ申し上げます。

さて、私が見たものは水道管破裂ではなく「液状化現象」でした。液状化とは、地震の揺れなどによって水分を多く含んだ地盤が揺り動かされて液状化することで地盤の弱い場所、特に埋立地で多く見られるようです。現象としては、泥や砂を含んだ大量の地下水が地表に噴き出すことがあげられます。私のマンションの周辺では数メートル近い高さまで地下水が噴き出していました。

しばらくして地下水の噴出はおさまりましたが、その後の街の風景はひどいものでした。灰色の泥で道路や公園は埋め尽くされました。さらにマンションは80センチほど浮き上がっていました。いえ、正確には80センチはど地盤沈下していました。その日を境に水道・電気・ガスが止まった過酷な暮らしがはじまり、数か月続きました…。

大阪港周辺の埋め立ては1688年から1854年までの間に行われました。古い場所で埋め立てから300年余り、新しい場所でも100年ほどが経過していることになります。マンション周辺がいつごろ埋め立てられたのかまでは調べられませんでしたが少なくとも100年以上前です。人にとって100年は3世代以上前の遠い昔、表面上はすっかり普通の土地です。しかしながら地盤がしっかりと固まるにはどうやら短すぎたようです。

今回、大阪万博の開催地となった夢洲。1977年に埋立許可が出て計画がスタート。以下、大阪市作成の資料から抜粋。

夢 洲 ( 北 港 南 ) 地 区 は 、 良 好 な 都 市 環 境 の 保 全 や 公 害 防 止 、 大 阪 港の 機 能 強 化 を 目 的 と し た 処 分 場 と し て 整 備 さ れ 、 大 阪 市 内 か ら 発 生 する 一 般 ・産 業 廃 棄 物 や 道 路 工 事 な ど の 建 設 工 事 に 伴 う 掘 削 残 土 、大 阪 港の 機 能 を 維 持・増 進 す る う え で 必 要 な 浚 渫 土 砂 で 埋 立 て を 行 っ て い る 。夢 洲( 北 港 南 )地 区 は 、昭 和 5 2 年 に 埋 立 を 開 始 し て お り 、4 工 区 に分 割 し 、1 区 は 一 般 ・産 業 廃 棄 物 を 、2・3 区 は 浚 渫 土 砂 や 陸 上 発 生 残 土の 処 分 地 と し て 、 4 区 は 陸 上 発 生 残 土 等 に よ り 埋 立 て を 行 っ て い る 。

島の一部は産業廃棄物で成り立っていることが分かります。土ではない箇所があるということです。そして埋立からの経過年数。埋め立て開始からわずか50年に過ぎません。表面上はさておき、これらから決して堅牢な地盤でないことは明らかです。現在進行形で地盤沈下も起こっているはずです。

参考までにほぼ同時期に埋め立てられた関西国際空港の事例では1994年開港から2022年現在までの平均沈下量は3.73mで、埋立開始から開港までの沈下量(9.82m)を加えた全沈下量は13.55mです。関空はこの地盤沈下に対処するために想像を絶する費用を負担しています。

今回の万博。パビリオンの建設を請け負う会社が受注に二の足を踏む理由にはこの「地盤沈下」による予想不可能な費用増への恐れがあるように思えてなりません。

話を戻しましょう。大阪港のマンションから神戸方面を見た時、右手前にほんの少し見えたのが何もない夢洲でした。30年の時を経てあの人工島にまで鉄道や道路が伸び、そこに砂上の楼閣が建設されようとしてます。すべて合わせると10兆円の巨大プロジェクトだそうです。万博が成功するか、その後のIRが成功するか、賑わう街になるのかはこれからの人の努力によるところが大きいと思います。関係者の方々にはぜひとも頑張って欲しいものです。そして個人的には天の差配「大きな地震」が起こりませんように、と願うばかりです。

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インプットではじめてアウトプットで終える

いい英語をインプットし、アウトプットで学習を終えるのが上達に直結する英語学習の王道です。当たり前のことですができていない人が多いように思います。特に「アウトプットで終える」ことをしない人が多いのではないでしょうか。

締めのシャドーイング

本気で英語を身に着けたいあなたなら「シャドーイング」はご存じですね。そう、英語の音声を聴いて少し遅れて真似をして発声する練習法です。脳に英語を定着させる効果があり、Youtubeなどでも多くの方が推奨しています。試されたことがあるのではありませんか?私どもPHILOSでも英語学習をアウトプットで終える方法として「締めのシャドーイング」を何より重要に考えています。

ところでこのシャドーイングの効果を最大にする「正しいやり方」を知っていますか?

オーバーラッピング後に

オーバーラッピングをご存じですか。簡単に説明すると「テキストを見ながら音声に合わせて発声する」練習方法です。シャドーイングよりも難易度が下がりますが、音と文字との違いを確認しながら行えることが利点です。「読む」学習を経てから行えば意味を考えながら行えるのでさらに効果が増します。英文解説、単語解説を経て行うPHILOSのオーバーラッピングはこのスタイルです。

このオーバーラッピングを繰り返してからシャドウイングを行うのが何より効果的です。音声だけを聴いて行うシャドーイングは意外に遠回りです。覚えておいてください。

ニュースという選択…

帰納法的に書いてきましたので次はいい英語の「インプット」です。インプットするものを間違う、例えば訛っていたり、スラングが多かったりするとそれがあなたのスタンダードになります。上達するためにこれは避けねばなりません。そこでPHILOSではプロが手掛けたニュースをインプット=リスニングします。本物ですから安心してインプットしてください。

その際、講師がセンテンスを細かく切って聴き取れるまで聴く「精聴」をリードしています。この精聴が英語耳を育みますが一人でやるには困難な学習法であり、これをサポートしているリスニングのパートこそが、聴く効く!ニュース英語の肝でもあります。聴いた後はニュースの台本を読んで理解を深めます。

以上を整理すると「聴く効く!ニュース英語」とは、ニュースの精聴からはじめて、スクリプトを読み、意味を理解したうえでオーバーラッピングし、その後、シャドーイングで定着させる一連の流れで構成された講座であり、この講座を毎回新しいニュースをテーマに実践できる英語上達の王道という事ができます。

後は次のレッスンまでオーバーラッピング、慣れてきたらシャドウイングを反復練習するだけ。毎週日曜日に新講座をリリースしておりバックナンバーも150本以上。聴く効く!をあなたの英語学習ツールに加えるだけで、あなたの英語が劇的に変わります!